自己満上等ォォォ!!








「なぁーええやん、こっち向いたって?」

「絶・対イヤ!あんたもあっち向いてよ!」





肩にかけられたスペインの手を振り払って、ベッドの隅にかじりつく。

隣にはスペイン。

背中を向けているので後ろと言うべきなのかな。

そのスペインはひどいわーとかなんとか言ってるけど、無視。私は眠いんだ。




「これじゃ一緒に寝とる意味ないやーん」

「そもそも一緒に寝る意味がわかんない」

、俺んこと嫌いなんー?」

「嫌いだったらここにいません」

「せやったらこっち向いてなー」

「い・や」




なんでやー

スペインの悲しそうな声が空気に滲んだ。


私の口からこぼれたため息も、空気に溶けていった。

くるりとスペインを振り返ると、嬉しそうに顔を近付けてくる。

私は遠慮なくその顔を手で押しのけた。




「…、俺いい加減泣くでー」

「…服着てよ」

「え?」

「だから、服着てよ」




つぶやくように言うと、スペインはきょとんとした顔で私を見た。

それが次の瞬間にはにへらとした笑みに変わる。




「なんや、照れとったんー?かわええなぁ」

「照れてないわアホ。なんでアンタ寝るとき裸なのよ」

「裸やないでーパンツ一丁や!」

「はいはい。言ってろ」

「あー堪忍!謝るからそっち向かんといてー!」




はぁ…

私はため息を吐いて体を起こした。

つられてスペインも体を起こそうとしたので、布団に押し戻す。




「なんで戻すんや」

「いいから寝てて」




不服そうな顔をしながらも大人しく布団に戻るスペイン。

あー良かった、肌が隠れた。


さっきは照れてないなんて言ったけど、私だって年頃の女の子。

やっぱり照れくさい。と言うより恥ずかしい。

特に好きな人と同じベッドで寝ることでさえ特別なことなのに、相手が裸(パンツ一丁)と来れば…

私、今日眠れるのかな…




?寝ぇへんの?」




スペインのちょっと不安そうな声に、私はようやく安心してスペインに目を向けた。




「いっこ聞いていい?」

「ええでー」

「あんたは何がしたいの?」




私の真顔の問いかけに、スペインは何度か瞬きをした。

そしてさも当然のように、こう言ってのけた。




「抱き合ったりべたべたしながら寝たい」




好きやったら当然やろーと言うスペインから、私は赤くなった顔を逸らした。


想像したら、顔が熱くなた。

抱き合ったりべたべた?!

無理、そんなの絶対無理!




どうしたん?」

「な、なんでもない!」




私は急いで布団にもぐると、再びスペインに背を向けた。




「結局そっち向いてまうんかい!」

「うるさいな!私はこっちむいて寝たいの!」

「えー何もせぇへんからこっち向いてやー」

「何もしないって…当たり前でしょ!こっち向きじゃなきゃ一緒に寝ない!」

「なんやそのいじめー!?」

「文句あるなら別々に寝るけど?」

「ほなおやすみー」




ようやく諦めたのか、スペインはもぞもぞと動いて寝の体勢に入ったらしい。

まだ何かぶつぶつ言っているのが聞こえたが、無視させていただくことにした。


…私だって本当はべたべたしたいときもある。

でもくだらない羞恥心に邪魔されてそうできない。

それでスペインが可愛そうに思うこともあるし、正直申し訳ないとも思う。


いつかスペインの言うように、二人でべたべたしながら眠る日がくればいいと思いつつ目を閉じた。




素直になれへんで、えろうすんまへん!







就寝時間に一騒動。
(じりじり近づいてこないでよ!)(げぇ!なんでわかったん?!)
080321




















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